§予備知識
鉛バッテリーの劣化原因は、充電された陽極の酸化鉛陽極が放電で硫酸鉛コロイドが出来、放電初期に両電極は硫酸鉛コロイド状態にある、コロイド粒子間には隙間があり充電経路が存在する。よって放電初期のバッテリーは充電可能であるが、硫酸鉛コロイドは凝集力で時間とともに結晶化硫酸鉛に変化し、この結晶化した硫酸鉛が絶縁体である為、充電電流が流れず充電されない。
バッテリー再生技術とは絶縁体である結晶化硫酸鉛陽極と陰極を充電可能な陽極と陰極に変えることである。
バッテリー再生と延命技術の手段は電気的再生法と化学的再生法が従来提案されている。
§電気的再生法
(1)電気パルス法
パルス電圧によって絶縁体である結晶化硫酸鉛の破壊を目指すものであり、絶縁体破壊電圧はまばらな原子で満たされた空気でさえ1mm厚み当たり1kV以上の電圧ではじめて、空気の原子がイオン化し絶縁破壊が起こり、結果電流がながれる。:(絶縁体は1個の分子からイオン化つまり、1分子から1個電子を引き離すには1ボルト以上の電気エネルギーが必要)硫酸鉛結晶1μmの破壊電圧は約500Vであり、蓄電池電極の硫酸鉛結晶を電気パルスで破壊することは不可能である。この理論的予測を確認するためパルス波形及び波高電圧を10Vから500Vまで変え実際のバッテリーで実験した結果12Vバッテリーに対し、20V近辺から硫酸鉛結晶で覆われていない鉛金属電極部分に流れ、局所集中電流により発熱崩壊が始まり圧縮固形化鉛パウダーで出来た電極構造表面が脱落し始める。この集中局所電流は周りの硫酸鉛結晶絶縁体部分も場所によって脱落させ、電極表面の破壊新生が起こる。この現象によって僅かなバッテリー再生が期待されるが、充電還元された酸化鉛電極表面もまた脱落する為、充電が維持されません。結論、パルス法ではバッテリー再生は期待できない。
パルス法の追試結果がURL:http://www.geocities.jp/fkmtf928/Report_BATT_recycle.html上に見られ、検証実験結果は否定的で、著者(物理研究者)自身による追試結果も前述の様に否定的結果であった。
(2)パルス法によるバッテリー延命効果
充電可能な陽極のコロイド状態の硫酸鉛が充電不可能な結晶化硫酸鉛に凝集力で成長する現象を外部からの電気的ディスターバンス(揺籃)で結晶化を阻止する方法である。
パルス法では結晶化させない為にお互いが擦れ相互作用し、お互いの位置関係を乱すため、硫酸鉛塩コロイドのダイポール(双極子)ローテーション(回転)を直接引き起こすことは出来ない。もし擦れると、発熱が起こり駆動パルス周波数で電気エネルギーの吸収が観測されるが、しかし、この科学的否定的知見は弊社:特許第4565362号に記載の実験結果2図が証明している。2図の読み方は横軸が周波数で縦軸が10センチ角の電極で挟まれた硫酸鉛の高周波吸収エネルギー(電気)をプロットしたもので、1図に実験方法が記載されている。
硫酸鉛あるいは一般に結晶化とは、お互いの構成原子の位置関係が定位置に定まり、お互いの位置は周期構造を持ち、整列する現象である。
2図に見られるように、1MHzから100MHzの周波数の間だけ電気エネルギーの吸収が見られる理由は、お互いが擦れ相互作用し、摩擦エネルギーとして消費され、お互いの位置関係を乱すための、硫酸鉛塩コロイドの電気的ダイポール(双極子)ローテーション(回転)が見られ、位置交換エネルギーに費やされる為です。この現象は1MHzから100MHzの間の高周波電力を硫酸鉛に与えると、結晶化が起きないことを意味します。
特許第4565362号の請求項1は1MHzから100MHzまで再生延命周波数として確立しており、弊社だけに硫酸鉛の結晶化を阻止する周波数帯の独占が許されている。つまり1Mz以下のパルス法では硫酸鉛塩に電流は流れず、電気的ディスターバンス:1MHz以下のパルス法においてはエネルギーの吸収が起きないことより回転摩擦による位置の擾乱を与えることが出来ず、延命効果は存在しない。
§鉛蓄電池高周波誘電損加熱破壊再生法(弊社特許第4565362号、特許第5289595号)
特許第4565362号は、塩である硫酸鉛は誘電ダイポール:双極子を持ち、断続特定高周波誘電損断続加熱によって断続的加熱と冷却で熱応力を与え、結晶化硫酸鉛にクラック:割れ目を作り、この割れ目を充電通路として再生充電する。鉛蓄電池高周波誘電損の劣化防止延命効果は1MHzから100MHzの周波数の間で、お互いが擦れ相互作用し、お互いの位置関係を乱す為結晶化は起こらず、硫酸鉛は充電可能なコロイド状態が維持される。
3図に見られる様に、硫酸鉛結晶は硫酸電解液中の充放電過程で幾つかの結晶水を持つので異なる誘電損周波数ピークが1MHzから100MHz帯に存在する。結晶水を含む硫酸鉛の誘電損緩和ピークは、結晶水の数が放電状態や温度によって変わり、バッテリーの状態ごとにピーク周波数が1MHzから100MHzの間に移動分布するので、再生あるいは劣化防止の為には誘電損ピーク周波数を探す必要がある。このピーク周波数で誘電加熱あるいは延命の為のダイポールローテーションを行う必要がある。これらのピーク・探索や加熱等のアイデアは2次電池一般に成り立ち特許第5289595号に特許請求されている。
高周波誘電損加熱破壊による再生はバッテリーの液式、密閉式を問わず100%再生が液密度1.280と定電流放電試験によって確認されている。各社のお試し100%再生実施事例も液式、ジェル式固体バッテリーを問わず数多く有り、例えば4図に裾野市の○○○の研究所依頼の100%再生の○○○確認のデータも有ります。
§高周波誘電損による延命効果
誘電損周波数で駆動される硫酸鉛のダイポールは1MHzから100MHzの駆動周波数でダイポールローテーション(回転)を起こす、前記駆動アジテーション力は微弱な凝集力を遥かに上回り硫酸鉛の結晶化を妨げる。よって延命効果は100%である。
§化学的再生法
化学的再生法は金属溶解剤として知られるEDTAをバッテリー液に添加し、硫酸鉛結晶で覆われた陽極表面を溶かし再生する方法である。筆者の追試実験結果では殆ど再生効果は見られなかった。
§化学的延命法の効果
蓄電池メーカーにおいて延命効果を狙った秘策が行われており、カーボンパウダーを鉛パウダーと共に圧着形成した陽極のアイデア等がある。
市販の延命剤は硫酸鉛の結晶化を妨げる為に、有機ポリマーアクティベーターを加えるものがあり、有機ポリマー分子が凝集力によって結晶化するのを妨げる機械的異物体と解釈される。上記研究者たちの書籍日刊工業新聞社発行「鉛蓄電池」によれば、『内部抵抗はやや高くなりCCA値はやや低くなる。この117ページに劣化電池の再生品を50%の容量に回復させたものは新電池として取り扱って、2-5年保証できることが分かった。163ページ活性化剤の効果はシール電池では困難』と記載されている。その上この書籍の著者の一人である○○○○氏からパルス法を含む再生法についての以下の便りをいただきましたので転載します。
立野さま
平成26年7月17日
×××××××××××××××××××××××××
お世話になります。
先ほどは失礼いたしました。
××××××××××××。
××××××××××××××××××××××××。
×××××××××××××××××××××××××××××、××××××××××××××××××××××××××××。
パルスの提携で試験を行いました。
さらに、○○のパルスなどほとんどのものを行いましたが再生できることはほとんど少なかったのです。
××××××××××××××××××××××××××。
バッテリーのプロたちです。
今回お電話差し上げましたのは私どもの営業先、ゴルフ場、運送など
幅広い販売先に、御社の高周波誘電損再生法を活用したいとの思いからです。
なにとぞよろしくお願いします。
××××○○
××××××××× ○○○○
関係者から上記手紙の主に対して掲載を取り止めさせる様圧力があった旨弊社へメール連絡がありましたので、関係者が特定されない様伏字とさせて頂きました。
なお、この解説記事は科学的な論文形態をとっておりますので、科学的反証のある方はメールで連絡いただければ、反論内容をこのHPに掲載致します。
§既存パルス法商品規格仕様と弊社高周波誘電損再生器と劣化防止器規格仕様との比較
パルス法を例として株式会社テック販売のホームページURL:http://www.reuse-tk.com/page_a.html 記載で十和田オーディオ株式会社製造のPB-48SCの規格は電動フォークリフト48V・蓄電容量200~1000Ahに対する延命器動作消費電流は平均10mAで48Vバッテリーを電源電圧としている。このパルス法の消費電力は0.48Wであり、48Vバッテリーは24セルあり1セルあたり0.02W、500Ahクラスバッテリー1セルの重量は約20kg、1kgあたり0.001W、仮に1リットルの水に0.001Wかけたとして温度上昇は1gあたり0.001W/4.2J=0.00024℃/secであるから、1リットルあたりの温度上昇は0.00000024℃/secになり、1時間かけても0.00086℃/hの温度上昇しか見込めず環境温度の揺らぎ以下の様な微小電力で硫酸鉛の還元もしくは延命作用の分子変位作用等物理現象は、現代物理学の理解では期待されないと思います。
5図は充電中のパルス法延命器のパルス電流の流れの模式図です。1MHz以下のパルス電流は硫酸鉛結晶に電流は流れず、流れやすい鉛金属電極部だけに電流は集中します。また、充電中はDC充電電源の大きな平滑用コンデンサーにほとんど流れ、バッテリーに向かう有効電流は少ないと考えられます。また、フォークリフト動作時には、フォークリフトモーターのインバーター部へパルス電流は流れ込み、充電時と同様バッテリーに向かう延命動作有効電流は少ないと考えられます。また、鉛蓄電池は電気二重コンデンサーを正負両電極部で形成し、300kHz以下の周波数では数十ファラッドの電気容量を示し、数十kHzの延命パルス電流に対してはインピーダンスZ=1/ωc:ωはパルス周波数で数十kHz、cは電気二重層コンデンサ容量数十ファラッド であり、インピーダンスは約10万分の1Ωになり、一方パルス発生器のインピーダンスは消費電流10mA、出力パルス波高電圧数十Vより、数kΩになります。このことから鉛バッテリーの正負電極間パルス電圧は数億分の1Vに計算され、事実上バッテリー電極間にはパルス電圧は存在せず観測されません。故にこの商品は現代科学の範疇外にあります。
§高周波誘電損再生器と劣化防止器
6図は鉛蓄電池の高周波誘電損再生劣化防止器の模式図である。2図に示される様に1MHz以上の高周波では硫酸鉛のダイポールローテーション電流が流れます。また一方電気二重層コンデンサーを形成する電解液中の硫酸根は実測300kHzの緩和係数を持ち、つまり300kHz以上の周波数では硫酸根は動き難くなり、1MHz以上で、3図の鉛蓄電池の周波数依存電気伝導度も示す様に、蓄電池の内部インピーダンスは1Ω以上であり、電気二重層は駆動周波数の増大と共にコンデンサーとして機能しなく、電流は流れ難くなり硫酸鉛層だけに電流は集中することになる。故に高周波では6図の模式図の様な電流の流れになる。
にもかかわらず当社の電動フォークリフト蓄電池再生器の高周波出力電力は200Wから300Wあり、消費電力は500Wもあり、パルス法延命器動作消費電力は0.48Wに対し、消費電力比較でパルス法の約1000倍の高周波再生出力で駆動している。まだこの電力でも硫酸鉛をイオン化還元するには十分ではなく、高周波誘電損加熱を数秒積算加熱し、突然加熱を切断し、浸っている電解液との温度差による熱歪による応力割れを起し、この割れ目通路を通じて充電電流を流し、通路の周囲の硫酸鉛結晶を電気化学反応で還元分解し再生する。
高周波誘電損劣化防止延命器は、1MHzから100MHz帯の高周波で硫酸鉛はダイポールローテーションを起すので、お互いの構成原子が擦れて位置関係が定位置に定まらず、お互いの位置は周期構造を持てず結晶化しない、故に硫酸鉛はコロイドのまま存在し、蓄電池を劣化させない。故に、高周波誘電損劣化防止器は100%劣化防止器として働きます。
鉛蓄電池の100%再生はバッテリー自重の約1.7倍のCO2削減効果が認められます。
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